ビジネスに目覚める学生たち
2008年11月8日(土)川崎市産業振興会館にて開催された、ビジネスコンテストTRIGGER2008(主催:特定非営利活動法人スプリングウォーター)にお邪魔し、ビジネスに目覚め今後起業を目指す学生を取材してきた。
会社法の改正により起業がしやすくなった現在、学生起業家の数は年々増えているという。そんな流れに併せて、このような学生を含む若手起業家を生むビジネスコンテストや、支援する企業・団体も増加傾向にある。
GANBARUZINE!編集部の周りにも多数の学生起業家がおり、活躍している学生も多い。
ビジネスコンテストTRIGGER2008
-11/8(土) 川崎市産業振興会館にて開催-
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TRIGGER2008は、ビジネスコンテスト形式。
全国から135のチームがエントリーし、
企画書やプレゼンテーションの事前審査により、コンテスト当日までに3つのプランに絞られた。
当日は観客400名あまりの前で3組のプレゼンテーションが行われ、審査員の審査により優勝が決定。
優勝団体には賞金100万円が授与される。
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ここで簡単ではあるが、ひとつひとつのビジネスプランを下記に紹介する。
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1.プラン名「レンタルTOYサービスAROUND BABY」 (プレゼンター:チームS)
幼児・児童向けの知育玩具(幼児や児童の知能的発達を促進する玩具、または学習の助けになる玩具)を、海外を中心とした大手有名玩具メーカーから買い取り、家庭にレンタルするというモデル。
実際に高所得の家庭の主婦層にリサーチを行うなどして、ターゲットからニーズがあるという市場性の高さをアピール。
当日は内藤 佐和子さん(東京大学4年)、後尾 志郎さん(慶応義塾大学4年)の二人のプレゼンターが関西弁で歯切れのいい、問答形式のプレゼンテーションを披露。
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2.プラン名「medi cafe」
(プレゼンター:プラスメディ)
現代のオフィスワーカーの健康悪化に着目したプラン。オフィスの会議室等のスペースを借り健康食品などを置く「medi cafe」というカフェを設置するというサービス。
そこでは、メディカルチェックのできる健康管理シート等を配布したりと、時間のないオフィスワーカーに効率的な健康管理を促す。大学の医療系学部との連携を想定。
オフィスワーカーへの健康食品販売のBtoCのプランと、企業向けの月額制健康管理サポートのBtoBのプランの二つを主なモデルとする。
当日は京都から木村 友美さん(京都大学 大学院 医学研究科 修士2年)がプレゼンに参加。観客の心を掴み、オーディエンス賞(最も多くの観客からの票を集めたプランナーに授与される)を受賞。
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3.プラン名「あなたの農地」
(プレゼンター:Agriチーム)
日本の農業活性と、ベンチャー企業の福利厚生を掛け合わせたサービス。
人不足等で農地を持ちながら活用できていない農家と提携し、土地をベンチャー企業にレンタル。
ベンチャー企業が福利厚生等の目的で、社員に農業を体験させたり、育てた作物を取引先に配ったりすることを想定。また、農地で作られた作物をギフトとしてベンチャー企業に販売するサービスも併せて計画。
当日は小林 篤昌さん(東京工業大学 工学部 4年)、麻生 要一さん(株式会社リクルート )、左今 克憲さん(株式会社インテリジェンス )、大沼 康宏さん(立教大学 経営学部 3年
)の4名でプレゼン。審査員に、それぞれの審査員の名前を入れた、オリジナルパッケージのお米を配るなど、工夫したプレゼンテーションを披露。
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審査員の顔ぶれは、ジャーナリストの蟹瀬誠一氏をはじめ、上場企業の経営者、大学教授など計5名。
各プランナーのプレゼン終了後、審査員からの質疑応答が行われたが、
審査員は特に「市場からのニーズ」や「競合の想定」等、実際にビジネスをスタートさせる上で最重要課題になると言っても過言ではない「実現性」に着目していた。
そんな中、優勝したのは
プラン名:レンタルTOYサービス「AROUND BABY」(プレゼンター:チームS)
ここで、優勝したチームSの、内藤 佐和子さんと後尾 志郎さん(以下、両名敬称略)のお二人にお話をうかがった。
どのようなきっかけからビジネスへと目覚め、どのようにビジネスコンテストに取り組み、今後どのような活動をしていくのだろうか。

-今日はおめでとうございました。内藤・
後尾「ありがとうございます。」
-まずは、それぞれの自己紹介を、これまでの大学時代の活動と併せておうかがいしたいのですが。内藤「東京大学法学部4年の
内藤佐和子です。私は、大学1年生の3月くらいからビジネスに興味を持ち始めました。最初は、企業と一緒にモバイルのコンテンツを企画したり、名刺の裏を広告にするサービスの営業をやったりしていましたね。その他、ECサイトをやっている会社や、ルームシェアのサービスをやってる会社に携わったり。並行して学生向けにイベントも数々主催してきました。」
-すごいですね。それは、インターンみたいな形で企業に携わってきたということなんでしょうか?内藤「いや、子会社のCOOを務めたりと普通に働いていましたね。企画のブラッシュアップとか、そういうことが好きだったので、色々なところに携わったという感じです。」
-なるほど。では、やはり新しい事業とかアイデアを出すことが好きなんですか?内藤「そうですね。計5社くらいで新規ビジネスの立ち上げなどに関わってきました。」
-大学に入る前から、そういった新しいことの立ち上げなどが好きだったんですか?内藤「高校では、生徒会と文化祭がなかったので、そういったものを作らせてくれと言って署名を集めたりしてました。」
-昔から持ち前の行動力といった感じですね。
ありがとうございます。では後尾さんにもお伺いします。後尾「僕は大学2年生までは、朝11時に起きたり、授業にもあまり精を出さず遊んでましたね。2年生の秋くらいに、何かこのままじゃまずいな、と思ってモバイルの会社でインターンを始めました。実はそれまでに遊び過ぎていて、2単位足らずで留年をしまして、次の年は丸々1年インターンに捧げました。そこでは、マーケティングの部署に配属されていて、モバイルサイトの会員6万人を担当していました。」
内藤「後フグやってたやん。」
後尾「そうですね。2年生の最後ではフグ屋さんでインターンもしました。」
-フグ屋さんでインターン。想像できないですね。いったいどういった仕事をしていたんですか?後尾「上場していたんですが、その株主総会の準備をしたりという仕事をしていました。」
内藤「へ~おもしろそ~。」
後尾「3年生になってからは、『ビジネスっておもしろいなあ』と感じながら、プロジェクトベースで先輩の経営者の方からの仕事をこなしたりしていましたね。」
-ありがとうございます。
それぞれ前からビジネスに興味を持っていたとのことですが、
今回お二人で出場した、その背景は何だったんでしょうか。お二人の出会いを教えてください。後尾「もともと大学内外で、『友達の友達は友達』みたいなゆるい雰囲気ってあるじゃないですか。そんな中で、たまたまSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)を通して、僕が座談会のアルバイトに誘われたんですね。」
-なるほど。後尾「そのバイトで、
内藤はものすごい好き勝手言ってるなーって思ってまして。」
内藤「いや私も思いました。」
後尾「アホやなーって思ってまして。」
内藤「いや私も思ってました。」
後尾「ネットのサービスの話なのに、これで地球を征服できればいいくらいのことまで言ってましてね(笑)。」
内藤「そこまで言ってないて!まあ、あと家が近いってのもありまして。」
後尾「新橋~目黒感ですごい濃ゆい話をしまして。」
内藤「そっからいつの間にか、カフェで二人でビジネスプランのブラッシュアップをしたりするようになっていて、『これおもろいよな』みたいな話を色々してました。」
後尾「ま、今でもやってますね。」
-楽しそうですね~。後尾「そんな中で、今回のプランも生まれた感じです。実際に5月くらいに思いついたんですよ。このプラン。で、ビジコン出ようかーって流れにすぐなりました。」
-なるほど。では続いて、今日のプレゼンまでの準備は大変でしたか?後尾「いや、大変でしたね。最初はあんまり大変ではなかったんですが、本番が近付くにつれて徐々に・・・。」
内藤「しょうもないもの出せないですからねえ。」
後尾「もうそう思ってから、週100時間とか体育会系ノリで資料作ったりしてましたね。マックをはしごしたり。わっしょいわっしょいやってました。」
-マックをはしごってすごいですね。内藤「プレゼンの練習は、実は1週間前くらいから本格的に始めましたね。カラオケ行って、カラオケ歌わずマイクもって練習してました(笑)。」
-今日は緊張しましたか?後尾「400人っていう前で話すことはないので、めちゃくちゃ緊張しましたね。(笑)」
内藤「私はそんなに緊張はしませんでしたね。普段はアガリ症なんですけどね。」
後尾「僕はインターン時代も、オフィス内でチキチキとエクセル作ったりしてる仕事が中心だったので、あんま人前に立ったことはなくて。」
内藤「逆に私は、どんどん人前に行く係をずっとやってましたから、二人の分業体制というか、お互いの得意なところが違ったのが良かったですね。まあ、後はこの関西ノリがよかったかなあって思ってます。」
-ありがとうございます。では続いて、今日100万円を手にした訳ですが、今後はどのような具体的なアクションを考えていますか?後尾「今後は資金集めに行くっていうのが、当面の動きになると思いますね。知り合いを片っ端から当たっていこうと。後は、販売プランとかもっと実現性を高めるために、リサーチをしたり。」
内藤「そうですね。他にレンタル会社の大手の経営者の方にお話を伺ったり、色々アドバイスをもらいに行こうかと。実際の登記まで色々練っていきたいと思っています。学生という立場を活用して、色々な人に会いたいと思ってます。」
-ありがとうございます。では最後の質問ですが、今日の勝因は何だったんでしょう。内藤「コンビネーションはありますね。」
後尾「後は15分という短いプレゼン時間をフルに活用しようとしたところかと思います。」
内藤「そうですね。80枚以上あったプレゼンの資料のどこを見せるかの取捨選択が大変でしたけど」
後尾「うん、もっともっと言いたいことはたくさんあったんですけどね。『めっちゃええんやで』って」
-ありがとうございます。では、今日は本当におめでとうございました。
今後の活躍に期待しています!内藤・
後尾「ありがとうございました。」

優勝したお二人、おめでとうございました。
プレゼンやインタビューからもうかがえる通り、一言一言がとても説得力のあるお二人。事業だけでなく、人生の成功へまっしぐらに進んでいるような、そんな“勢い”を感じました。
今後の飛躍に期待です!
Text By:山川 雄志(GANBARUZINE!編集部)